予測符号化等について、メモ

「脳は現実をそのまま見ているわけではない」という話は、もはや定説でしょう。

予測符号化という考え方では、
脳は過去の経験から「次はこうなる」と予測し、
実際に入ってきた情報とのズレで、その予測を修正しています。

ただ、2026年の総説を読むと、同じように予測誤差に見える神経活動でも、そこで何を計算しているかは違う可能性があるとのこと。

DMNも、ぼんやりしているときに働く、
自分について考えるときに働く、
と説明されることが多いですよね。

しかし、2025年公開の研究では、人が物語を理解している最中の、言葉や文の予測にも関わっていたことがわかってます。

話を聞いているとき、次に何が来るかを考える働きが、側頭皮質からDMNにまで広がっているわけで、外の話を聞くことと、頭の中で何かを組み立てることは、そんなにきっぱり分かれていないよう。

ACC、前帯状皮質についても、間違いを見つける場所、で止めると説明が足りなくなる。2026年のマウス研究では、ルールが変わらない状況でも、以前に何を選んで、どうなったかが神経活動に残っていた。姿勢や動きの情報とも区別できたという。何かが外れた瞬間だけ働くのではなく、それまでの選択と結果を追っている模様。

ドーパミンの話に関して2025年の研究では、マウスの線条体尾部へ届くドーパミンが、報酬の価値とは別に、音と行動の結びつきを強めていた。予測した行動と実際の行動のズレが、学習の信号になる。報酬につながるから選ぶことと、以前にもやった行動を繰り返すこと。それぞれを学習させる、異なるドーパミン信号があるという。

快感や意欲という言葉だけで説明しきれず、ドーパミンという概念にも色があるのかもしれません。では、期待すればドーパミンが出て、身体が変わるのか?

ここでプラシーボの研究を見ると、話はそう簡単ではないこともわかります。

2024年のマウス研究では、痛みが軽くなる場所を覚えさせると、その場所が熱くなっても鎮痛に相当する反応が起きた。しかし、ACCの前方部から橋核へ向かう経路を抑えると、効果は崩れた。 ところが人間を対象にした別の研究では、薬でドーパミン伝達を増減させても、治療への期待やプラシーボ鎮痛は変わらなかった。

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